今から12年ほど前、親知らずを4本一度に抜いてみました。
普通の歯医者さんではできないので口腔外科に紹介状を書いてもらい、入院して外科手術扱いです。
ちょっと思い出したので書いておこうと思います。
親知らずを4本一度に抜くことにした経緯
親知らずを1本でも抜いた人は考えたことがあるはず「こんな痛い思いをまたするのはイヤだ!」と。実際私の知人も親知らずを2本抜くつもりで歯医者に通っていたけれど、1本抜いたあと痛みのせいで2本目を抜くのを諦めたという人もいました。
そう、私は最初から「何度も痛い思いをするのはイヤだ!」と思っていました。
前歯の痛みで歯医者に行った
当時通っていた歯医者さんに言われたのですが、親知らずは2年に1度のペースで伸びるらしいです。私の下の親知らずは真横に生えているタイプでずっと表面に出てくることはありませんでした。しかし、2年に一度伸びるのです。横に。すると前歯がぎゅうぎゅう押されてチリチリ痛むんです。そのままにしておくと歯並びが悪くなるかもしれないと言われました。でもその時は虫歯じゃないならいいやと思っていました。親知らずも表面に出てこなければ虫歯になることはないのでむしろいいのではないかと。
突然口が開かなくなった
下の親知らずが真横に生えているとわかって数年後、急に口が開かなくなりました。ご飯が食べれないのです。ご飯を食べることが何よりも好きな私は泣きました(ほんとに)。このままご飯が食べれなくなったらどうしよう…!と。
歯医者さんに見てもらうと上の親知らずが生えてきて炎症を起こしているので口が開かなくなっていたと言われました。その日は炎症を抑える薬を塗ってもらったら口が開くようになりました。上のもう一つの親知らずが生えてきた時にまた開かなくなるかもしれないと言われたので速攻で抜いてください!と言いました。
どうせなら下の親知らずも抜きたいと相談
上の親知らずを2本抜くことは決定。そして歯医者さんに下の真横に生えている親知らずも、歯並びが悪くなるなら抜いてしまいたいことを伝えると(2年に一度前歯が痛いのもイヤだし)、めったにいないけど4本一度に抜く人もいることを教えてもらいました。どっちにしろ私の下の親知らずは引っ張って抜ける生え方ではないので歯茎を切ってあごの骨を砕いて取らなければならないと。ならば全身麻酔をして意識のない間に全部とってもらったほうが楽そうだなと思いました。大きな病院の口腔外科に紹介状を書いてもらいました。
いざ入院
手術のために入院をするので保証人が必要でした。当時私は上京していたので会社の先輩に保証人になってもらいました。
前日入りして絶食
全身麻酔での手術のため前日から入院して絶食でした。全身麻酔のための同意書などを書いた記憶があります。
手術当日
裸で手術を受けた気がします。点滴をしてすぐに記憶がなくなりました。どれくらい手術の時間がかかったかはよく覚えていませんがそんなに長くかかる手術じゃないと思います。上の親知らず2本は引っこ抜くだけですので。
下の親知らずは先ほど書いたように歯茎を切開してあごの骨を砕いて親知らずを取り出し、縫うといった手術になります。
麻酔から目が覚めて
看護師さんに叩き起こされました。今思うと私は麻酔が効きにくい体質のようで、結構限界まで麻酔を投与されたのだと思います。体を起こすと吐き気がありました。顔の腫れもすごかったです。顔を洗うと自分の顔の大きさに笑ってしまいました。そして目が覚めて一番痛かったのは喉。舌が降りて呼吸が止まらないために管を入れていたようです。ヒリヒリヒリヒリ痛いです。口も閉じないように器具が入っていたようで、口の端が避けてました。地味に痛い。
聞いていた話と違う!
当時私は会社員だったので、1週間ほどの夏季休暇を使って親知らずの抜歯の手術を受けました。歯医者さんからは、2、3日で退院できるよ、と聞いていたのですが、実際入院して手術が終わると手術後3日たってやっと解放されました。合計で5日入院したので夏季休暇はほぼ入院していました。
退院の日とその後
絶食していたうえに顔が腫れて噛めないものですから最初の病院食は十分がゆからスタート。食事のたびに紙が入っており、今回のご飯の固さは食べれますか?といったアンケートがありました。もう固形物が食べたくて仕方がありませんでした。
そして退院。抜いた歯を持って帰れるように瓶に入れて渡されたのですがいらないので置いて帰えりました。
帰りにコンビニで唐揚げの乗ったサラダパスタを買って帰って食べました。10年たった今でも美味しかったのを覚えています。でもまだ歯茎を縫ったところは固まっていないので固形物が挟まると痛いし空洞になっている部分に米粒が挟まってうがいをしても出てこなくてイライラしたのも覚えています。
1週間後くらいにもう一度手術した口腔外科に行って術後問題がないか見てもらいました。縫った糸もいつの間にかポロポロ取れて歯茎も戻りました。
親知らずを4本一度に抜くメリット
・何度も痛い思いをしなくていい
・歯を抜かれる瞬間の恐怖がない
とにかく何度も痛い思いをしたくない、歯を抜かれる瞬間が恐怖!なら全身麻酔で意識のないうちに抜いてもらうのが本当に楽ちんです。
親知らずを4本一度に抜くデメリット
・入院のための保証人が必要
・全身麻酔のリスク
保証人ってちょっと親戚以外に頼みづらいですよね。でも入院して手術をすることになると保証人が必要になってきます。そして全身麻酔も安全とはいいきれません。全身麻酔でもし何かあっても…の同意書にサインをするのが怖かったのを覚えています。麻酔師の人が直接説明はしてくれたものの、この手術をしないと死んでしまう病気とかではないのにこんなリスクを負って手術する意味は…?と少しひるみました。
保険の請求も忘れずに
美容目的の抜歯でなければ保険適用になります。加入している生命保険会社に連絡して請求書を送りましょう。
親知らずはインプラントなどに利用もできる可能性がある
親知らずは他の歯の代わりに移植することができることもあるそうです(条件あり)。知人をそれを知っていたので虫歯にならない限りは親知らずは抜かないで残しておくと言っていました。
私はもう抜いちゃいましたけど…またあの口の開かない恐怖を味わうことがないと思うと清々しい!4本抜いたらついでに顔が小さくなるかなと思ったんですけど、全然小顔にはなりませんでした。
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